司法書士,行政書士,弁護士の違いについて

司法書士・行政書士・弁護士の取り扱い可能業務一覧表

項目 \ 専門家 司法書士 行政書士 弁護士
1.相続人の調査(戸籍集め)
2.相続財産の調査
3.遺産分割協議書の作成
4.相続手続きにおける預貯金の解約
(遺産承継業務)
 
5.不動産の名義変更登記  
※2
6.会社設立登記、変更登記
(株主総会議事録作成を含む)
 
※2
7.破産手続き申立て  
8.相続放棄申立て  
9.遺産調停申立て  
10.遺産相続紛争の代理交渉    
11.裁判における代理
※1
 
12.契約書、定款などの私文書作成  
13.遺言作成(原案作成)  
14.農地転用申請  
15.各種許認可申請  
16.離婚協議書作成  

※1 法務大臣の認定を受けた司法書士は,簡易裁判所において取り扱うことができる民事事件(訴訟の目的となる物の価額が140万円を超えない請求事件)等について,代理業務を行うことができます(簡裁訴訟代理等関係業務)。

※2 登記申請代理の権限はありますが、事務上登記申請代理をされている弁護士の方はほどんど見受けられません。

1~3についてはどの専門家もあまり変わりがありませんが、不動産の名義変更がある場合や裁判所の手続きがある場合には変わってきます。

例えば、相続について言えば、遺産相続の中で不動産があれば司法書士、遺産紛争があれば弁護士、相続税申告が必要であれば税理士といったように、自分自身の相続手続きに最も適した専門家を選んでいくことが必要となります。

表を見ていただけるとわかりますが、司法書士と行政書士であればかなり幅広く法律手続きについて任せることができます。

 

相続手続きと司法書士

相続財産の中に不動産が含まれるケースが全体のおよそ何%を占めるかご存知でしょうか?

実は相続が発生した中でも、約60%の割合で相続財産の中に不動産が含まれていると言われています。

不動産が含まれているということは当然司法書士が必要となってきますので、最初から相続手続きに特化した司法書士を選択して依頼した方が1回で済んで便利であるといえます。

通常の相続手続きに司法書士が最も適していると言われる理由はここにあるようです。

 

遺産整理業務(預貯金の相続手続き)と司法書士

司法書士は登記手続きの専門家です。相続不動産の名義変更(相続登記)であれば全ての司法書士が問題なく手続きを完了させることができるでしょう。

しかし、預貯金の払戻し手続きなどの相続手続き全体を業務(表の4:遺産承継業務)として行っている司法書士がそこまで多くはないのです。

事務所によっては相続登記のみの依頼しか対応してもらえない可能性もありますので、遺産全体について手続きを希望される方は注意が必要です。当事務所では、遺産承継業務も行っております。

意外に知られていませんが、最初に遺産分割協議書を作成しておけば、その遺産分割協議書を使いまわして、すべての金融機関で払い戻しすることができます。手続きを始める前にまずは一度ご相談ください。

☞預貯金等の相続手続き(遺産承継業務)とは?

 

相続手続きと弁護士

弁護士は主に争いごとに対して解決をしてくれる存在です。

例えば、裁判、調停、刑事事件など、噛み砕いて言えば「すでにケンカが発生している事案」については、当初より弁護士に依頼をしてしまった方がいい場合があります。

また、自分に代わって交渉事をしてもらう際には弁護士でなければできないことになっております。

よって、弁護士はすべての手続きを行うことができることから、一般的に最も報酬が高いとされています。

 

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