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【商業登記】役員変更登記の退任原因を「年月日解任」から「年月日辞任」へ更正する登記 ~申請書・上申書の記載例~
先日、少し珍しい商業登記のご依頼がありまして、役員の退任登記が「令和年月日解任」として登記されていたものを、錯誤による更正登記(商業登記法132条)により「令和年月日辞任」へ更正する登記を行いました。役員変更登記の更正、しかも退任原因そのもの(解任→辞任)の更正はそれほど頻繁にあるものではないので、自身の備忘録としてブログ記事にします。
なお、当初の「解任」の登記申請は当事務所が関与したものではありません。すでに「解任」として登記が完了した状態で、「実体は辞任なので登記を直してほしい」というご相談が当事務所に持ち込まれ、更正登記の部分から受任した案件です。
事案
事案は以下のような形で当事務所にご相談がありました。(※会社名・個人名等はすべて匿名化しています。)
対象会社 株式会社A
前代表取締役 B「年月日解任」
現代表取締役 C
Bの退任原因が誤って「解任」と記載されて申請され、登記記録上「令和年月日解任」として退任登記がされてしまいました。解任決議は実体として存在せず、退任原因は本来「辞任」でした。
登記記録に「解任」と記録されると、第三者から社内で何らかのトラブルがあったのではないかと受け取られるおそれがあり、ご本人の名誉にも関わる重大な問題となります。
また、金融機関等が登記事項証明書を確認した際の印象も大きく異なります。そこで、本件については、錯誤を原因とする更正登記を申請することとしました。
根拠
根拠条文は商業登記法132条です。1項で、登記に錯誤又は遺漏があるときは当事者はその登記の更正を申請することができるとされており、2項により、更正の申請書には「錯誤又は遺漏があることを証する書面」の添付が必要です。
ちなみに、錯誤が登記官の過誤による場合は職権更正(商業登記法133条2項)となり登録免許税もかかりませんが、本件は申請人側の錯誤ですので、当事者申請による更正となり、登録免許税2万円が必要になります。
実際に使用した申請書と上申書は以下のとおりです。 (※登記はケースバイケースであり、さらに、登記官の判断により行うべき登記は異なりますので、ブログ記事に関するご質問には回答しかねます。参考にされる場合は、自己責任お願いします。)
【申請書】
登記の事由 錯誤による更正
登記すべき事項
「役員に関する事項」
「資格」代表取締役
「氏名」B
「原因」令和年月日解任とあるのを令和年月日辞任と更正
登録免許税 金20,000円(登記の更正分として金20,000円(登録免許税法別表第一第24号(1)ツ)です。
添付書類 ①錯誤があったことを証する書面(辞任届、定款及び互選書) ②上申書 ③辞任 ④司法書士への委任状
ここで大事なのが、錯誤を証する書面として、辞任届だけでなく「定款」と「取締役の互選書」の添付が求められた点です。
なぜ定款と互選書が必要なのか。それは、代表取締役の選定方法によって、「辞任」の実体を裏付ける書面が変わってくるからです。
本件では、Bの解任(本来は辞任)と同日に、新代表取締役Cが就任しています。そこで登記官からは、当時のCの選定を証する書面まで含めて実体関係を確認したいとの指摘がありました。整理すると以下のとおりです。
(1)定款で代表取締役の選定方法が「取締役の互選」とされている場合
→定款+取締役の互選書の添付が求められます。本件はこのパターンでした。定款の規定に基づく互選によりCが適法に選定されたこと、そしてその互選が「解任」ではなく「辞任」を前提とした手続であったことを、定款と互選書のセットで証明する形です。
(2)定款で代表取締役の選定方法が「株主総会の決議」とされている場合
→定款+株主総会議事録の添付が求められます。この場合、代表取締役の辞任には株主総会での承認決議を経ているはずですので、Bの辞任の承諾(承認)が株主総会議事録に記載されている必要があります。議事録上「辞任を承認した」旨の記録があれば、それ自体が退任原因が辞任であったことの有力な証拠になるわけです。
つまり、「辞任届さえあれば足りる」という単純な話ではなく、その会社の代表取締役の選定・退任がどのような機関手続で行われる建付けになっているかを定款で確認し、その手続に沿った書面まで揃えて初めて「実体は辞任だった」ことの疎明が完成する、という理屈です。更正登記に限らず、代表取締役の退任登記全般に通じる視点だと思います。
【上申書】
上 申 書
〇〇法務局 御中
当会社の役員変更登記について、下記のとおり上申いたします。
記
1 対象会社
株式会社A
2 対象となる登記
当会社の代表取締役 Bについて、現在、登記記録上は「令和年月日解任」として退任登記がされています。
3 実際の経緯
しかしながら、上記の解任決議は実体として存在しておらず、Bは、当初から辞任の意思に基づき、当会社の代表取締役を退任したものです。 具体的には、代表取締役 Bは令和年月日付辞任届を作成し、当会社は同日これを受領しております。 したがって、同人の正しい退任原因及び退任日は「令和年月日辞任」であり、本来は同内容により役員変更登記を申請すべきものでした。
4 錯誤の内容
上記のとおり、Bの退任原因は「解任」ではなく「辞任」であるにもかかわらず、当初の登記申請において、錯誤により「令和年月日解任」として登記申請がされ、その旨の登記がされました。そのため、現在の登記記録は実体関係と異なっております。
5 上申事項
つきましては、商業登記法第132条に基づく錯誤による更正登記として、現在の登記記録中、「令和年月日解任」とあるのを、「令和年月日辞任」と更正していただきたく、上申いたします。
以上
令和年月日
(本店所在地) 株式会社A
代表取締役 C(登記所届出印を押印)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上の内容で無事登記完了しました。
更正登記が完了すると、登記記録上は「令和年月日解任」の記録に下線(抹消記号)が付され、「令和年月日辞任」「令和年月日更正」として記録されます。
「解任」の文字自体は履歴として残りますが、それが錯誤であり更正された事実が公示されることになります。

ちなみに、本件でポイントだと感じたのは次の2点です。
①管轄法務局との事前協議が必要。退任原因の更正はレアケースであり、錯誤を証する書面として何を求められるかは事案により異なります。本件でも、申請前に登記官と協議のうえ、上申書、辞任届、定款、互選書という構成に落ち着きました。上記のとおり、定款の定め(互選か株主総会か)によって求められる書面が変わる点は特に要注意です。
②事実関係の把握。当初の登記に自身が関与していない案件でしたので、登記記録・辞任届・定款・互選書等の原始資料を突き合わせ、「解任決議が実体としては存在しないこと」「辞任の意思に基づく退任であったこと」を確認したうえで方針を固めました。
「解任」と「辞任」は、登記記録上わずか一文字の違いですが、当事者にとっての意味はまったく異なります。実体と異なる登記を放置せず、更正登記により是正できたことは、ご依頼者様にとって大きな意義があったと思います。
神経を使う仕事でしたが、やりがいのある仕事でした。ありがとうございました!!
相続の現場で教わった、夫婦の話



拙著『上手な不動産放棄ガイド』の出版記念祝賀会を開催いたしました【主催:一般社団法人エンディングパートナー】
相続した空き家の「3,000万円特別控除(空き家特例)東京地裁R6.9.2判決」について、司法書士が注意すべき点
相続した空き家の「3,000万円特別控除(空き家特例)」ってなに?
相続で手に入った「被相続人が住んでいた家(とその敷地)」を、相続開始から3年以内の年末までに売るなど、一定の条件を満たすと、譲渡益から最大3,000万円を差し引ける制度です。
ざっくりいうと、「古い空き家を相続したら、早めに売れば税金がとても安くなる特例」です。
前提の状態(手続き前の不動産登記の名義)
土地:名義人=母
建物:名義人=父
※父が先に死亡し、その後母が死亡という事案
どこが落とし穴?(父→母と順に亡くなったケース)
父が亡くなり、その後に母が亡くなった——この順番のあとで売却する場面では、司法書士としてはつい
・「建物(父名義)→ 子へダイレクト」
・「土地(母名義)→ 子へダイレクト」
とそれぞれ直接、相続人名義にしてしまいがちです。
ですが空き家特例は、家と土地を“同じ被相続人”から相続で取得していることが実質的な前提です。
したがってこのケースでは、
・建物は「父 → 母」の相続登記を経る(父の持っていた建物を、まず母に承継)
・そして土地・建物の両方を「母の相続財産」として相続登記したうえで売却する。
という名義のそろえ方をしておかないと、特例が使えないリスクが高まります。
2024年9月2日の東京地裁判決でも、名義の持っていき方を誤った結果、特例不適用と判断されています。
司法書士・税理士として知っておくべき点
専門家として知っておくべきポイントは、建物と土地の「取得元(被相続人)」を一致させる遺産分割をすべき——すなわち、建物は「父→母」を経て、最終的に「母の相続財産」として土地と建物を一体とする相続登記(数次相続)してから売却へ、という順序を守らなければ3,000万円特別控除(空き家特例)を使えないという点です。
ちなみに
父から子へ直接行ってしまった登記は、いったん抹消したうえで、正しい順序(父→母→子)で再度登記し直すことが可能です。
したがって、売却前にこの「抹消・再登記」を済ませていれば、要件や期限を満たすことを前提に、空き家特例を利用できる可能性はあります。
もっとも、令和6年9月2日の東京地裁判決では「仮に遺産分割協議をやり直したとしても、それは新たな処分行為とみなされるため特例は適用されない」と消極で判断されていますので、実際にやり直しを検討する際には、担当者に事前確認を行い、適用の可否を確かめたうえで進めるのが無難でしょう。
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会社法第109条第2項による「属人的株式」の活用事例【具体的な条項例】
事業承継や経営権の管理において、会社法第109条第2項の「属人的株式」は有効な制度です。これは、株主ごとに異なる権利を定めることができ、特定の株主に応じた柔軟な対応が可能です。非公開会社において、事業承継の際に経営権をスムーズに移行させる手段として有効です。
今回は、実際に私が株式会社の設立をご依頼いただいた事例について紹介します。
【実際の事例】
AさんとBさんは親族ではありませんが、共同経営者として株式会社の設立を希望されました。AとBは、将来的にはA1人で会社を運営したいという希望がありましたが、Aは現時点ではまだ若く、経験も浅いため、設立当初はBが議決権と経営権を保持することになりました。Bが死亡した場合には、完全にAの会社としたいという要望がありました。
希望される出資割合は「A:B=99:1」でした。当初、依頼者からはBが拒否権付きの種類株式(いわゆる「黄金株」)を1株持ちたいという提案がありましたが、種類株式を採用すると、Bが死亡した後にBの相続人が会社の支配権を持つリスクが残るため、私は属人的株式を提案しました。
(※Bが種類株式について、遺言を作成するか、AとBで死因贈与契約をしておくことも提案しましたが、B死亡後にBの家族とAが共に相続税申告するのは避けたいとのことで却下となりました。)
以下に、実際に作成した属人的株式を用いた定款の条項例を示します。この定めにより、Bが死亡した後はAが99%の議決権を持つことになり、(Bの相続人に対しては、会社法第174条の定款の定めによる売り渡し請求権を行使することもできるし)Aが会社を完全に支配できるようになります。
(※Aが死亡した場合、Bは会社を支配する意向はなく、会社の存在意義が失われるため、Aの相続人に意思決定を委ねたいとのご意向でした。そのため、Bが支配権を持てなくても問題ないとのこと。)
(株主ごとの異なる取扱いの定め)
第⚪︎条 会社法第109条第2項に基づく株主ごとに異なる取扱いの定めは次の通りとする。
⑴Aが所有する株式においては、株主総会における議決権はないものとする。
⑵前項の規定はA及びBの2名のみが当会社の株主である場合のみ有効なものとし、株式の譲渡、相続その他の原因により、A及びB以外の第三者が当会社の株式を取得した時点で本条の定めは失効するものとする。
この条項のように、特定の株主に対してのみ権利を制限したり付与したりすることができる点が、属人的株式の最大の強みです。この具体例では、AとBが共同で経営を行い、第三者が介入した際には特定の権利が失効する仕組みを取り入れています。
実際に、問題なく定款認証も行うことができました。
(※案件によってケースバイケースですので、ブログ記事に関するご質問には回答しかねます。参考にされる場合は、自己責任お願いします。)
【属人的株式と種類株式の比較】
種類株式は、すべての株主に対して異なる権利を付与する制度であり、議決権制限株式や配当優先株式などがあります。主に株主間のバランスを調整する目的で使用されますが、種類株式は登記が必要で、その内容が外部に公開される点が属人的株式との大きな違いです。
【属人的株式のメリットと活用法】
属人的株式の最大のメリットは、その柔軟性と非公開性です。非公開のまま特定の株主に対して権利を調整でき、信頼関係を基にした経営権の移譲が可能となります。事業承継においても、現経営者が一部の権利を保持しつつ、後継者に徐々に経営権を移譲することができ、経営の安定化を図れます。
ちなみに、属人的株式といっても、無制限に定められるわけではないようです。東京地裁立川支部の平成25年9月25日判決では、属人的株式の定めによる特定の株主に対する差別的な扱いが、合理的な理由がない、正当性を欠いている、特定の株主の基本的権利を実質的に奪っているようなケースでは、当該定款変更にかかる株主総会決議は株主平等原則の趣旨に違反するものとして無効とされています。
「合理的な理由があるか」「正当性を欠いていないか」、このあたりはかなり曖昧であるため、倫理観が求められるでしょう。株主の権利の制限は緩やかに設定するのが無難と言えます。
属人的株式を活用することで、企業経営における柔軟な戦略が可能となり、株主間の調整や後継者のスムーズな育成に役立ちます。事業承継を検討している方は、ぜひこの制度の導入を検討してみてください。
【相続人申告登記】表題部しかない登記記録の場合、前提として所有権保存登記が必要です!
令和6年4月1日から、新たに相続人申告登記が始まりました。この制度は、相続によって土地や建物の所有者が変更となった場合に、その所有権移転したことを申請するもの(いわゆる相続登記)ではありません。正確には、所有権の登記名義人の相続人からの申出に基づき、登記官が職権で申出があった相続人の住所・氏名を付記するものです。これにより、所有者が亡くなった後の相続人の情報が登記簿に記録されますが、権利関係を公示するものではありません。
この相続人申告登記を行う1番のメリットは、相続登記をしていないことによる10万円以下の罰金(過料といいます)を回避できることです。
相続人申告登記は、権利部において付記登記として記録されるため、表題部しかない登記記録についてはこの申告登記を行うことができません。
表題部しかない不動産について相続人申告登記を行うためには、前提登記として所有権保存登記を申請する必要があります。この所有権保存登記を行うことで、初めて権利部に所有権が記録され、その後に相続人申告登記が可能となります。
相続人申告登記を行う場合は、ご注意ください☺
【家族信託】信託終了事由である「委託者兼受益者の死亡」の発生による所有権移転及び信託登記抹消〈申請書と登記原因証明情報〉
過去に当事務所が組成に関与した家族信託の案件がありまして、この度信託終了事由(死亡)の発生により信託終了に伴う所有権移転及び信託登記抹消登記を行いました。それほど頻繫にあるものではないので、自身の備忘録としてブログ記事にします。
組成した信託は以下のような形でした。※ABCは直系血族です。
委託者兼受益者 A(祖母)
受託者 B(母)
信託終了事由 Aの死亡【※その他の事由は省略】
帰属権利者 C(子)
※本件信託に係る委託者の地位及び権利は、相続により承継せず、受益者の地位と共に移動するものとする旨の定めあり。
Aが死亡したため、以下3件の登記を申請しました。
①受益者変更登記「A→Cへの変更」
②委託者変更登記「A→Cへの変更」
③所有権移転及び信託登記抹消「B→Cへの所有権移転」
いきなり③の所有権移転及び信託登記抹消をしたいところですが、信託終了事由の発生後に時間的間隔がなく信託が消滅するのではなく、会社の清算と同じように、信託も清算の期間(信託法175 条(清算の開始原因))があって、清算が終わったら消滅するので、その間の沿革を登記上に表現するために①②が入ります。
実際に使用した申請書と登記原因証明情報は以下のとおりです。
(※信託契約の内容により行う登記はケースバイケースであり、さらに、登記官の判断により行うべき登記は異なりますので、ブログ記事に関するご質問には回答しかねます。参考にされる場合は、自己責任お願いします。)
①受益者変更登記「A→Cへの変更」の申請書、登記原因証明情報兼信託目録に記録すべき情報
【申請書】
登記の目的 受益者変更
原因 令和年月日死亡
変更後の事項 受益者 C
申請人 (受託者)B
添付情報 登記原因証明情報兼信託目録に記録すべき情報 代理権限証書
令和年月日申請 ○○法務局 御中
登録免許税 1物件につき1,000円
不動産の表示(省略)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
【登記原因証明情報兼信託目録に記録すべき情報】
令和年月日
〇〇法務局 御中
1 登記申請情報の要項(信託目録に記録すべき情報)
(1)登記の目的 受益者変更
(2)登記の原因 令和年月日死亡
(3)変更後の事項 受益者 C
(4)申 請 人 (受託者)B
(5)不動産の表示 省略
2 登記の原因となる事実又は法律行為
(1)信託契約の締結
受託者 B(以下「甲」という)と委託者 A(以下「乙」という)は、令和年月日、受益者を乙とする不動産管理処分信託契約を締結し、登記を経由した(令和年月日受付第号)。
(2)受益者乙の死亡
令和年月日、受益者乙が死亡した。
(3)不動産管理処分信託契約において、信託終了事由として「乙の死亡」の定め及びC(以下「丙」という)を帰属権利者とする定めがある。
(4)信託法の定め
信託法第183条第6項において、帰属権利者は、信託の清算中は、受益者とみなす旨の定めがある。
(5)受益権の移転
よって、本件受益権は、令和年月日、乙から丙に移転した。
上記の登記原因のとおり相違ありません。
(新受益権者) C ㊞
(受託者) B ㊞
②委託者変更登記「A→Cへの変更」の申請書、登記原因証明情報兼信託目録に記録すべき情報
【申請書】
登記の目的 委託者変更
原因 令和年月日変更
変更後の事項 委託者 C
申請人 (受託者)B
添付情報 登記原因証明情報兼信託目録に記録すべき情報 代理権限証書
令和年月日申請 松山地方法務局 御中
登録免許税 1物件につき1,000円
不動産の表示(省略)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
【登記原因証明情報兼信託目録に記録すべき情報】
令和年月日
〇〇法務局 御中
1 登記申請情報の要項(信託目録に記録すべき情報)
(1)登記の目的 委託者変更
(2)登記の原因 令和年月日変更
(3)変更後の事項 委託者 C
(4)当 事 者 受託者 B
(5)不動産の表示(省略)
2 登記の原因となる事実又は法律行為
(1)信託契約の締結
B(受託者)と(委託者・当初受益者 A(以下「乙」という))は、本件不動産について、不動産管理処分信託契約を締結し、令和年月日受付第号でその登記を経由した。
(2)受益者乙の死亡
令和年月日、受益者乙が死亡した。
(3)不動産管理処分信託契約において、信託終了事由として「乙の死亡」の定め及びC(以下「丙」という)を帰属権利者とする定めがある。
(4)信託法の定め
信託法第183条第6項において、帰属権利者は、信託の清算中は、受益者とみなす旨の定めがある。
(5)受益権の移転
よって、本件受益権は、令和年月日、乙から丙に移転した。
(6)委任者の地位の移転
ところで、本件不動産管理処分信託契約の信託条項には、「本信託に係る委託者の地位及び権利は、相続により承継せず、受益者の地位と共に移動するものとする。」旨の条項があることから、令和年月日、当該信託条項によって、委託者の地位は乙から丙に移った。
上記の登記原因のとおり相違ありません。
(新委託者)C ㊞
(受託者) B ㊞
③所有権移転及び信託登記抹消「B→Cへの所有権移転」の申請書、登記原因証明情報
【申請書】
登記の目的 所有権移転及び信託登記抹消
原因 所有権移転 令和年月日信託財産引継
信託登記抹消 信託財産引継
権利者 C
義務者 (信託登記申請人)B
添付情報 登記原因証明情報 登記識別情報 印鑑証明書 住所証明書 代理権限証明書
令和年月日申請 〇〇法務局 御中
課税価格 金万円
登録免許税 移転分 金円(権利者が相続人以外であったため1,000分の20)
信託登記抹消分 金円(1物件につき1,000円)
不動産の表示(省略)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
【登記原因証明情報】
令和年月日
〇〇法務局 御中
1 登記申請情報の要項
(1)登記の目的 所有権移転及び信託登記抹消
(2)登記の原因 所有権移転 令和年月日信託財産引継
信託登記抹消 信託財産引継
(3)当 事 者 権利者(受益者)C
義務者(受託者)B
(4)不動産及び信託目録の表示(省略)
2 登記の原因となる事実又は法律行為
(1)B(受託者)(以下「乙」という)とA(当初委託者・当初受益者)は、本件不動産について、不動産管理処分信託契約を締結し、令和年月日受付第号でその登記を経由した。
(2)本件不動産管理処分信託契約において、信託終了事由として「Aの死亡」の定め及びC(以下「甲」という)を帰属権利者とする定めがある。
(3)令和年月日、Aが死亡した。
(4)よって、本件不動産の所有権は、信託契約の規定に基づき、受託者たる乙から甲へ令和年月日信託財産引継を原因として移転した。
上記の登記原因のとおり相違ありません。
(権利者)C ㊞
(義務者)B ㊞
――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上の内容で無事登記完了しました。
ちなみに、登記原因証明情報の押印はいずれの登記もBのみでよいと考えますが、Cにも複雑な法律関係を確認してほしかったので、意思確認の意味も込めてBC双方に押印をいただきました。
本件登記対象の物件は収益物件であったため、登記完了後に、①今後はCの口座に入金するように賃借人にお願いすること。②A死後の家賃収入は、Cが確定申告しなければならないこと。③火災保険も名義もCに変更すること。の3点アドバイスさせていただきました。
そのほかにも、信託は司法書士としてアドバイスすべき点はたくさんありますね。神経すり減らす仕事ですが、やりがいもある仕事でした!ありがとうございました!!
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定款認証時の実質的支配者となるべき者の申告書の差し替え・修正の可否
昨年、超特急で株式会社を設立してほしいとのご相談を受け、ご相談から申請まで1週間で行った案件がありまして、
急ぎで手続きしたことはまったく言い訳にはならないのですが、設立登記完了後に「実質的支配者となるべき者の申告書」に一部ミスがあることが判明しました。
お客様が金融機関にて口座開設を行う際に発覚したのですが、実質的支配者となるべき者の氏名の「フリガナ」が間違っておりました。
初めてのミスだったため、さて、これは当初から間違っていたものとして、差し替えができるのか、それとも跡が残る形での修正になるのか、そもそも差し替えや修正は不可なのかわかりませんでした。
このままであれば、金融機関側も口座開設の申込書と相違があり問題があります。(合同会社等はそもそも実質的支配者となるべき者の申告書は存在しないものなので、そのフリガナの誤り一点をもってして口座開設は不可ということはないとは思いましたが、キレイに直ることに越したことはありません。)
お客様からご報告いただいたのが金曜日の夜だったこともあり、公証役場に問い合わせするのが月曜日まで不可能だったため、まずは大事なお名前のフリガナを誤記してしまったことを謝罪し、月曜日に回答する旨お伝えし、悶々と土日を過ごしました。
月曜日になり、すぐさま公証役場に問い合わせしたところ、差し替えが可能とのこと!修正や再発行はできないため、発行当時の日付で、差し替えのみ可能とのことでした。
住所・氏名・生年月日は、定款や運転免許証等で書類上において公証人さんが確認が可能ですが、フリガナは資格者代理人の記載を信用するしかないので、公証人さんがわかりようがないですよね。
自分への戒め・備忘録として記載しました。
今後こういったことがないように気を引き締めていきたいと思います!
【おかげさまで】みなと司法書士・行政書士事務所は5周年を迎えました!
2021年12月8日をもって、みなと司法書士・行政書士事務所を開業して5周年になりました!㊗️私の顔も少し老けたと思うので、写真を撮り直しました📸実物と差が出ないように5年ごとに写真を変える予定です😁笑

2016年12月8日に開業届と婚姻届を同時に出してからもう5年が経ったなんて、時の流れは早いですね。
沢山の方に応援いただいて、なんとかやっていけているということが、本当に身に沁みています。開業時はとにかく必死で、あまり周りが見えていなかったように思いますが、ようやく頭だけではなく肌感覚で理解できたような気がします。
感謝の気持ちでいっぱいです。いつもありがとうございます。
妻は、私が開業して飯が食えるかどうかもわからないのに、よくついてきてくれました。現在は会計を手伝ってくれていますが、結婚当初は銀行員をしていました。別々の仕事をしていた時より、一緒に働き始めてからの方が仲が良く、しょうもないケンカが減って良かったです(笑)たぶん仕事中の大変さが見えることでお互い思いやるようになったのかなと思います。
これからはさらにお客様のお役に立てるように、「①提案型事務所の確立」と「②アフターフォローの充実」の2点に力を入れていきます。
お客様には、それぞれ置かれた家庭環境・財産状況のほか「家族への感謝・想い」があります。この点だけは、どんなにAIが発達しても人間とのコミュニケーションによりお客様の意図をくみ取り、最高のコンサルティングをしていくことが求められると思っています。
そのために、これまで以上に他の専門家と共に連携し、研鑽を重ねて、お客様の想いに寄り添えるような事務所になっていきます。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
長文読んでいただき、ありがとうございました。


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