遺言と遺書は、まったくの別物!

遺言と遺書は、まったくの別物!

遺言に対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか。大半の方のイメージとして、「縁起が悪い」「堅苦しい」「遺産争い」など、どちらかといえばマイナスのイメージがあるのではないかと思います。私見ですが、なぜ遺言について「縁起が悪い」イメージがあるのかというと、“遺言”と“遺書”の名前がそっくりなことに原因があると思っています。事実、多くの方が遺言のことを間違えて“遺書”と呼んでいます。

 

遺書とは、今から自ら命を絶とうとする人が、最期に気持ちを書き残す文書のことです。これは確かに縁起が悪いものといえるでしょう。遺言とは、お世話になった人に自分の財産に関する「法的」な手続きです。

 

こちらはむしろ温かみのあるものであって、決して縁起の悪いものではないのです。私は、名前が“縁起の悪い遺書”とそっくりなせいで、日本で遺言を作成する文化が根付かないと思っているので、いっそ“遺言”などという名前をやめて、例えば「遺産承継宣言」や「遺産受取人指定書」等という名前に法改正すれば、もっと日本で遺言の作成が普及するのではないかと思っています。

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